京都で茶室を見学してみよう
京都には、数多くの茶室があります。
年中、茶室が見学できるお寺もありますが、
お花や紅葉などの季節に合わせて
特別拝観できるようなところもあります。
せっかく京都にお茶室を見学に行くのなら、
茶室だけでなく、茶室の外に広がる庭園を
季節ごとに楽しむこともお勧めします。
同じ庭園でも、季節によって表情が違いますし、
その表情に合わせてお茶室の雰囲気も変わって見えます。
京都の茶室で見るポイントは?
茶室を見てみたけど、
何を見たらもっと楽しめるのだろう。
もう一つ踏み込んだ見方をしてみたいと思って
注目してみたのが、“窓”です。
ほとんどの茶室は、
窓から入ってくる光をうまく取り入れて
茶室の中に明かりを照らしています。
窓の大きさや、方角などを意識してみると、
茶室によって様々な工夫がされていました。
茶の湯は“明るさ“をとても大切にしており、
明る過ぎない、ほの暗さを求めたそうです。
有名な千利休は、
この明るさこそ茶の湯の空間の命であると、
師から教えられていたということが知られています。
茶室の窓をさらに掘り下げてみると、
茶室には、
有楽窓(うらくまど)、
色紙窓(しきしまど)、
突上窓(つきあげまど)
という名前のついた窓があります。
有楽窓は愛知県にある
「如庵」という茶室に使われている窓、
色紙窓は京都府にある
「燕庵」という茶室で使われる窓、
最後に突上窓は京都府にある
「裏千家又隠」という茶室で使われている窓です。
拝観することができない茶室ではありますが、
3つとも有名な窓なので一度見ておくと、
その窓のコンセプトから産まれた窓に
出会うチャンスがあるかもしれません。
京都の見学できる茶室をご紹介
京都で見学できる茶室がある寺を3つご紹介します。
まずは、等持院茶室の清漣亭です。
等持院は、金閣寺や龍安寺の近くにあります。
庭園は東西に分かれ、
西の庭は芙容池と称し
衣笠山を借景にした池泉回遊式です。
北側に義政公好みの茶室清漣亭がある。
ほぼ、年中無休です。
ただし、12月30日~1月3日の期間は
15:00迄で閉まるようです。
茶室の中に入って見学するのではなく、
外から茶室や茶室の中を眺めることができます。
庭園や茶室を見ながら
お抹茶を頂けるスペースもありますし、
ゆったりと楽しめます。
次に、天台州の青蓮院門跡にある好文亭です。
青蓮院門跡は、
銀閣寺よりさらに北に行ったところにあります。
こちらは、春と秋に拝観することができます。
特別拝観時間は、10:00~15:30で、
特別拝観料1,000円を払えば、
抹茶または煎茶と菓子を頂くことができます。
江戸時代の天明八年(1788年)に、
天明の大火によって御所が炎上した時に、
青蓮院に後桜町上皇が避難されました。
好文亭は、その際、
上皇が御学問所として使っていた
由緒正しき建築物だそうです。
そして最後は、大徳寺にある孤篷庵です。
こちらは、秋に拝観することができます。
大徳寺塔頭寺院であり、
作庭家、建築家、そして茶人としても有名な
小堀遠州が建立した寺院です。
建物は重要文化財に指定されており、
その中でも茶室「忘筌」は建築、
茶の湯を知るものなら
一度は訪れたい聖地
とも呼ばれているそうです。
遠州独特の個性が表れる、障子が見どころです。
このように、
年中見学できる茶室から、
特別な時にしか
見ることができないような茶室もあります。
茶室がメインの旅行をするなら、
旅行の日程計画は欠かせませんね。
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