茶道の稽古を続けていれば、
「いつかは・床の間に炉がある茶室が欲しい」と思いますよね。
とはいえ、「マンション住まい・・、茶室のついた一軒家なんて、
とても、とても手が出ない・・」と諦めている方も多いはず。
しかし、マンションをリフォームして茶室として使っている方は
意外と多いようです。
どんな条件が揃えば、茶室にリフォームできるのでしょうか?
広さは十分にある?
「小間の茶室なら、4畳半程度のスペースがあれば十分かな?」
と考えてはいけません。
せっかく茶室を作るのですから、床の間や水屋のスペースが必要です。
加えて、季節毎に道具の出し入れをしますから、
ある程度の収納スペースも欲しいですね。
マンション内の6畳の和室を4畳半の茶室にリフォームして
水屋と収納を置いている事例が多いようです。
炉を切るには高さが必要
炉を切るためには、炉の深さの分だけ床を底上げする必要があります。
炉の深さは、最低40㎝は必要です。
小間であれば、天井高が1m90cmは欲しいところです。
つまり、天井からコンクリートの床下まで2m30cmの高さがあれば
炉を切った小間の茶室にリフォームできます。
電熱炉であれば、床下は20㎝でよいので、2m10cmの天井高があれば
茶室を作れます。
動線も考えて
せっかく茶室を作ったのに、キッチンを通らないと入れない・・
となると、お客様をご案内をするのもためらいますよね。
お客様をどのようにご案内するか動線を考えて、
茶室のレイアウトを考えましょう。
腰掛けをベランダに作って、外から入室するという茶室も
あるようですよ。
但し、ベランダや窓は「共有部」として扱われるマンションが
多いと思います。
その場合は、個人で勝手にリフォームをしたり、
新たな構造物を作ることは禁止されていますので、注意してください。
水回りと排水はどうする?
水屋を作れば、排水をどうするか考えなければなりません。
水が流れるように傾斜のついた排水経路が必要になります。
専門知識が必要となるので、専門家とよく相談した方が
よいでしょう。
普段の生活でも使用する?
茶室は「市中の閑居」として日常生活と切り離されるのが理想ですが、
マンション暮らしでは限界がありますよね。
普段は和室として、お稽古やお客様を招く時には茶室として
使用するというお宅が一般的だと思います。
普段の生活とかけ離れた空間にならないように、
換気や採光を考えて大きな開口部を設ける方がよいでしょう。
茶室として使用する際に、障子・襖を閉める、窓に簾をかける・・など工夫して、
「閑居」の雰囲気を作りだせばよいのです。
素材や細部はどこまでこだわるか?
理想をいえば、 土壁、腰壁の和紙、板の天井と網代天井を分けて・・と
自然の材をふんだんに使って趣ある茶室にしたいところ。
しかし、他の部屋とのバランスが崩れるし、工事費も高くついてしまいます。
部分的に自然素材を使う一方で、
壁はビニールクロス、天井も網代柄の壁紙を貼る・・など、
みなさん、工夫して「適度」に風情のある茶室を作っているようです。
リフォーム代はいくら?
一番気になる費用ですが、これはケースによりまちまちで、
一概にいえません。
既存の内装をどの程度活用するかで異なります。
壁を取り払って間取り変更するとなれば、
大きく費用がかかるでしょう。
また、茶室を新たに作るにしても、大きさ、素材、床上げの仕様・・
といった条件次第で費用は変わります。
実際にリフォームに取り掛かる場合は、数件の業者に、
自分の希望を伝えて見積もりを作成してもらい、色々と相談した上で、
一番信頼をおける会社に発注するべきでしょう。
茶室作りは、専門知識が必要な仕事ですので、値段だけで
決めてしまうのは危険ですね。
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