少しあらたまったお客様が来ることになった時、
どんなタイミングでお茶を出せばよいのか、実は悩みどころ。
ここで基本的な来客へのお茶の出し方のマナーを覚えておくと、
いろいろな場でも役に立ちますよ!
自宅に来客!お茶を出すタイミングは?
たとえばふだんあまり会わない遠方からの親戚。
お互いに微妙な緊張感がある中で、いかに自然にスマートにお茶を出せるかが勝負です!
まずはお客様は上座に座ってもらいます。
上座については別に書いていますから見てください。
床の間や絵画あるところに一番近い場所が上座です。
この猛烈な夏の暑い季節、お客様がもしかしたら
ハンカチで汗を拭くかもしれません。
荷物を置いたり、衣服を整えたりするかも?
そんなあまり相手に見られたくない時にサッとお茶を出すより、
汗を拭く時間を差し上げるようなつもりでワンテンポ待って
出しましょう。
相手にも自分にもわずかな時間の余裕を!
お客様が座った瞬間にお茶を出すのではなく、
少しだけずらす、このタイミング。大事ですよ!
お茶を出す時に前もって準備しておくこと
さて。
この猛烈な暑い季節なら、まず欲しいものはなんですか?
私なら、手を拭きたい!(本当は洗ってうがいしたい)
冷たい飲み物をたくさん飲みたい!(たぶん1杯では足りない)
なので、冷やしたおしぼりと、
冷たい緑茶や麦茶、アイスコーヒーなどを出します。
おしぼり、あまり若い方はないでしょうが、
たまに、顔や頭まで拭いてスッキリ~な人もいるので
替えのおしぼりも用意しておいて、お菓子を出す時に交換するといいですよ。
飲み干すくらい喉が渇いていることもあるでしょうから、
お茶やコーヒーのお代わりの準備も必ずしておきます。
コーヒーが苦手な人もいるので、出す前に一言おたずねできたらいいですよね。
何種類か飲み物を準備していなければいけませんが。
お茶はどうやって出す?
カップや茶碗を手で直接持ってお客様に出すことはもってのほか、
必ずお盆がトレイに載せ、下座のテーブルの端で一度お盆を置きます。
和室の場合は畳に置きます。
茶托がある時は、茶碗の底を布巾で拭いてからセットし
お客様の正面よりやや右に置きましょう。
茶托に水滴がつくのを防ぐため、茶托に茶碗を載せるのはお客様に出す直前に。
お菓子を一緒に出す時は、お客様に対しお菓子が左側、
お茶は右側に置きます。
おしぼりはお茶の右側です。
冷たいコーヒーや麦茶を出す時は、テーブルが水滴で濡れないように
コースターを先に置き、カップを載せます。
ストローはカップの正面に横置きします。
間違ってもカップの中に挿しておかないように注意してくださいね。
冷たいものは冷たく、熱いものは熱く・・ですが。
猛暑の中の冷えた飲み物は確かに嬉しいですが、
高齢の方など、氷の入った冷たいものは苦手、
という人は少なくありません。
小さなお子さんもそうですよね。
熱すぎのお茶も、仮に寒い季節だったとしても
口をつけてアチー!となっては迷惑です。
ようするにそのさじ加減がアナタの腕の見せどころ。
三度出したお茶の温度を変えた若かりし石田光成の気持ちで
お客様に心を込めたお茶を出して下さい。
自宅に到着したとき最初の一杯目は冷たい飲み物
二杯目はぬるめで、
三杯目は飲み物の種類を変えてみてはどうでしょうか。
部屋の冷房の効き具合にも大きく変わる飲み物の温度。
上座にいるお客さまに、冷気がどれくらい当たるかを考えて
温かい緑茶やコーヒーなども、用意すると完璧ですね。
最後に、緊張していても表情をこわばらせないように、頑張って笑顔を!
どうぞ、だけでなく少し話しながらお茶を出せたら、
お客さまもリラックスできますよね。
茶道をやっている人、じーっと待ってお服加減はいかがでしょうか、
とやっちゃわないでくださいね。
間違っているとはいいませんが、初めて来るお客様を驚かせないように・・
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