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茶事の着物の色や選び方

ある程度茶道の経験を積むと、

茶事のお招きを受けることがあるかもしれません。

初心者でも先生のお宅の茶事に出ることになって、

さてどうしよう!

一番の心配事は着物ではないでしょうか?

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どんな着物を着ればよいの?

そもそもお茶事はお茶会とは違うの?

そんな疑問にお答えします。

 

茶事とはなんでしょうか

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「薄茶一服とお菓子」でもてなす

簡略的なものは「茶会」で、

神社や寺院、市区町村などが主催の

お茶会などを大寄せの茶会といいます。

一般に公開されてたくさんの人が参加するものや、

会員制をとって人数を集めるものもあります。

これに「懐石と濃茶」をお客に提供する

小人数の茶会は「茶事」「お茶事」と呼ばれます。
つまり、正式なお茶会、ととらえれば良いでしょう。

時間も4時間はかかるものですから1日がかりです。

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正式なお茶会なので、当然、着物の選び方も

それに見合ったもの、であることがのぞましいですね。

お呼ばれしたら、忘れてはいけない「前礼」

この正式なお茶会である茶事は通常、

書状で案内状が届きます。

それを承諾する場合には

茶事の前日までに亭主を訪ねて、

あらかじめお礼を伝えます。

これを「前礼(ぜんれい)」といいます。

手紙や電話でも大丈夫ですが、

できれば手書きで便せんに

筆ペンや万年筆で書きましょう。

本当は毛筆が良いのですが

初心者にはなかなかハードルが高いですよね・・・

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とにかく、心をこめて丁寧に!

季節の挨拶から始まって、

こちらの事情(初めての茶事であることなど)も

お伝えしておくとよいかもしれません。
お茶事はもう、ここから始まっているのです

お茶事は季節に応じて催されます

日本には独特の美しい春夏秋冬の景観があります。

年中行事は「歳時」としてきました。

茶道においても歳時と共に

茶事は一年を通じて行われます。
ということは季節に応じた茶事によって

着物も使い分けることが必要になってきます。

ではその茶事、どんなものがあるのでしょうか・・

お茶の世界では11月の初旬の立冬、

お茶室の炉が開き、

春に摘まれた新茶を茶壺に蓄えておき、

その口封を切って使い始める

「口切(くちきり)」が

新しい年の始めとされています。

つまりお茶の世界ではお正月にあたります。

このとき、「口切の茶事」が催されるのです。

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他にもさまざまな茶事があります。
冬の夕方から夜長を楽しむ

「夜噺(よばなし)の茶」
寒い冬の夜明けを楽しむ

「暁(あかつき)の茶」

5月に立夏になって

炉が風炉にかわる

「初風炉(しょぶろ)」の茶事

10月の秋の深まるころ、

残り少なくなったお茶や冬へと向かう

自然の美しさを味わう

「名残(なごり)の茶」の茶事

このように美しい日本の季節の節目

多くの茶事があるのです。

名前だけ挙げてみても風情があって素敵ですね・・

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茶事の着物の選び方は?色は何を選べばいいの?

先に挙げた「口切り」は年中行事としては

最も重いものと考えてよいでしょう。
男性の場合は礼服として

「十徳(じゅっとく)」という着物を着ます。

灰色の羽二重に紺青の角帯、

藍鉄色の半衿、白足袋。

正装の紗(しゃ)や絽(ろ)の黒の十徳です。

女性の着物もそれに釣り合う五つ紋付きになります。

しかし留袖のような派手な模様物ではなく、

色無地や江戸小紋の五つ紋付きに比翼をつけて、

厳粛な場にふさわしいものにします。

葡萄鼠、伽藍色など抑えた色見が良いでしょう。

銀鼠地に藍を含んだ地などは

慶弔両方に使えるような色目です。

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「夜噺」では暗くなりすぎないもの、

帯に淡い色を合わせて明るさを出します。

ろうそくの灯火に青鼠色、

多彩な色糸が深みを出す

無地などが夜噺に合います。

「初風炉」では爽やかに、

軽やかに端午や菖蒲の節句に寄せて

招かれるのも楽しみです。

紫や青磁色、緑黄色などが明るくすっきりとします。

「炉開き」は「口切り」に次ぐ大切な行事です。

新しい季節の到来を、晴れやかに装います。

ひかえめなとき色に派手めな袋帯を合わせたり、

若い人なら赤地の小紋、白地の友禅に紅白の帯など、

着物に合わせる帯によっても印象はかなり変わります。

この他にも「名残の茶事」では、

きらびやかな色柄よりも、

名残りにふさわしい侘びの取り合わせをするなど、

着物の色の選び方は

その場にふさわしいものでありたいですね。

季節に応じたお茶事があるように、

着物にも季節感を取り入れた自然への

侘び寂びの心が映されています。

お茶事に招かれたら、

着物を選ぶまたとないチャンスですよ!

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