私は数年前カルチャーセンターから茶道を習い始めました。
カルチャーセンターにいる時は、
各期の会費をセンターの受付に払っていたので、
いざ先生の社中に入門してみるとわからないことばかりでした。
入門した際の先生へのご挨拶や月謝の渡し方など、
今から考えてみると恥ずかしさで顔が赤くなります。
聞きたくてもなんとなく聞きづらい、
毎月の月謝の渡し方について考えてみました。
新札は学ぶ側の心意気
茶道を習っていると、
ことあるごとに新札が必要なことに気づきます。
先生への月謝はもちろん、許状のお礼、
お中元、お歳暮、お茶会の会費などなど。
日頃から、新しいお札が手元にくると
自宅にストックしていると言うつわものもいます。
会社の昼休みに、「来週月謝渡すから新札にかえてくるね」
と同僚に言うと、「お茶ってそんな面倒くさいことするの?」
と言われたことがあります。
確かにわざわざ新札に変えるために、
お昼ごはんもそこそこに銀行に行かねばならないのだろうか、
と考えると確かに面倒なのですが、それでも行かねばならないのです。
お稽古に行くと、毎回部屋はきれいに掃除が行き届き、
炭が熾され、香が焚かれています。
掛軸ももちろんピシッとまっすぐにかかり、
花入れの花も摘んできたばかりでみずみずしく可憐です。
毎回、毎回、変わることなく常に
お茶にふさわしい場を作ろうとしている
我が師の姿を見るたび、茶人としての心意気を感じます。
決して、今日は面倒だからこれくらいでいいわ、
という態度を今まで見たことがありません。
その姿を思う時、毎月のお稽古のお礼である月謝は、
感謝と敬意をこめて新札であらねば、
たとえどんなに忙しくても、新札を用意するのもまた、
生徒の心意気ではないかと思うのです。
銀行以外に両替の道はないのか
とは言っても、なかなか新札に変えるのは大変な作業です。
スタンダードな方法としては、
正攻法で銀行の営業時間中に行って両替する、です。
もし会社の勤務時間が9時半や10時からなら、
この方法はたやすいですね。
窓口と両替機、両方で新札の交換が可能です。
または、会社の近くの銀行に昼休みに行って両替すると言う方法です。
ただ、会社の近くに銀行の窓口がない場合もあるので、困ってしまいます。
大きな郵便局ではたいてい新札にかえてくれるのですが、
小さな郵便局だと断られるところもあるので要注意です。
デパートも以前は変えてくれましたが、最近は断られることが多いです。
残る道は、平日の昼間に家にいる家族に変えておいてもらうか、
金曜日の夜もしくは土曜日の朝のATMを狙います。
私もたまにやりますが、金曜日の夜か土曜日の朝の
コンビニや銀行のATMで新札が出現する割合が高いのです。
金曜日か土曜日かは賭けのようなものなので、
大当たりの日もありますが、大はずれするときもあります。
それから、給料日に10万円ほどを
一気に下ろしてその中から新札を探す手もあります。
これは10枚のうち、1~2枚は新札が
入っていることがありますので、お試しください。
月謝の渡し方は社中の先輩に
他の社中ではどのように先生に月謝を渡しているのか、
見ることができない分余計気になります。
我が社中では、先生が月謝袋を用意してくださるので、
お金を入れた後、古帛紗にはさんで
「今月も宜しくお願い致します」と言ってお渡しします。
聞くところによると、扇子を開いたその上に月謝を乗せて
先生にお渡しすることもあるようですね。
初めて聞いたときは大変びっくりしました。
その他にも、懐紙にはさんでお渡しする、
代表の先輩に預けてまとめて先生に渡してもらう、など様々です。
社中によって決まりは千差万別なので、
やはり先生や先輩方に伺ってから
月謝を用意したほうがよさそうです。
それでも、もう時間ない先生にも先輩にも聞けない!
と言う時は、白封筒を持参しましょう。
白封筒といっても、郵便番号のマスが書いてある
お手紙用の封筒ではなく、何も書いてない真っ白の封筒です。
文具店、大型スーパーならたいてい置いてありますが、
コンビニにも置いているところがあります。
真っ白の封筒は、月謝にもお礼にも、
その他もろもろの用途に使えてとても便利です。
月謝を入れる場合は、真っ白の封筒の表書きに
「月謝」もしくは「御月謝」と書き入れ、
その下に名前をフルネームでOKです。
表書きは「月謝」「御月謝」なのか意見が分かれるところですが、
販売されている月謝袋は「月謝」となっています。
以前、社中の先輩が「お月謝」と自筆で書かれた封筒を
持っているのを見たことがありますが、
「お月謝」は女性らしくて素敵だと思います。
茶道では、わからないことは先輩に聞く、
これでほとんど解決します。
あまりお話をしたことがない先輩だと
聞きづらいこともありますが、
きちんと教えを請えば必ず快く教えてくれます。
一番いけないのは、聞かずに勝手にやってしまうことです。
わからないことはどんどん聞いてしまいましょう。
またいつか自分が先輩の立場に立ったとき、
誰かの役に立つ日がくるかもしれません。
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